応用情報技術者試験に合格する勉強法【午後のコツ】
応用情報技術者試験に独学一発合格したので、勉強のコツや午後の対策、おススメの選択問題などをメチャクチャ詳しく解説しました!!
まえがき
応用情報技術者試験を受験してきました。
自己採点の結果
午前 75点
午後 71点(TECの解答速報)
マークシートさえミスってなければ恐らく合格です。
2017/12/31 追記
独学一発合格しました!!午前は予想通りの点数ですが午後は8割越えでした。
この試験は一応60点以上という合格ラインが引かれていますが午後は受験者の中で上位20%以内に入らないと合格できないので、80点を目指して勉強してほしいです。
ここまで来るのに沢山の苦悩があり、何度も泥水をすすってきました。
この経験が、これから応用情報技術者試験に立ち向かう仲間たちの役に立てばという想いで記事に残したいと思います。
応用情報技術者試験を受ける過程や実際に行った勉強法など全て文字に起こします。
因みに応用情報技術者試験に合格した後、高度試験の「プロジェクトマネージャ」と「ITストラテジスト」に独学一発合格しました!
独学での勉強法には自信がありますので、是非とも参考にしてもらえれば嬉しいです!
応用情報技術者試験の特に午後対策についてKoToRiの全知識を詰め込んだので少々ボリューミーな記事になっています。
受けた人のスペック
どんな人間が、どんな勉強法で応用情報技術者試験の合格を独学一発で勝ち取ったのかをより具体的にお伝えしたいので簡単にKoToRiのスペックを記載します。
年齢 | 20代終盤 |
---|---|
学歴 | 高校:文系 専門:情報系 |
職歴 | デザイン事務所のWebデザイナー(コーダー寄り) 7年 金融系企業のPM兼Web担当(何でも屋) 2年目 |
通勤時間 | 往復30分(電車乗ってる時間) |
会社拘束時間 | 8:40~19:40 11時間ほど |
子供 | 3歳半(うるさい) |
子供就寝時間 | 約22時 |
学生の頃は全く勉強出来ず学期テストは赤点だらけで追試常連でした。進路も適当で誰でも入れるような情報系の専門学校に進学し出席率30%で卒業。もちろんどこも就職が決まらなかったのですが、その専門学校の講師の方に『うちで修行してみないか』と声を掛けてもらい拾ってもらってから真面目に人生を生きるようになったタワケです。
その講師の方のデザイン事務所で7年間働いていました。ブログ記事見ていただけると分かると思いますがメインはワードプレスの構築でした!最初の3年くらいは修行で居酒屋のバイトと掛け持ちしながらWebや仕事のやり方などを勉強し、7年掛けてようやく人並みの社会スキルを身に着けたのです。そして新天地として金融系企業に転職しプロジェクトマネジャーという名の何でも屋をやってます。
平成29年度春の基本情報技術者試験に落ちる
転職してから大した勉強もせずITパスポートに合格し「あれ、KoToRiもしかして結構頭いいんじゃね?」と天狗になりました。そして意気揚々と平成29年春の基本情報技術者試験を受験。
結果は不合格。
勉強期間は約2ヶ月ほどで勉強時間はおおよそ40時間ほどです。
働きながら子供と戯れつつ勉強時間を何とか確保したのですが、力の入れどころを間違えたようです。
過去問は直近4回分しかやってませんでした。
試験当日は
- 会場の独特の雰囲気
- 午前を2時間半受けてハーフタイム1時間のあと午後を2時間半受ける体力消耗具合と精神消耗具合
- 午後の問題文が全く頭に入ってこないほどの緊張と疲労
- 午後で自分が知らないテーマについて聞かれた時の動揺
- 午後で問題冊子をめくっては戻しめくっては戻しながら問題を解いていかなければならないウザさ
全てが想定外でした。
私の基本情報の結果はこちら
そうです、
午後はなんとマークシートミスで選択問題が採点されませんでした。
場の空気に飲まれ完全に冷静さを欠いていますね笑
まるで手ごたえが無かったので恐らく普通に採点されていたとしても不合格だったと思いますが、マークシートミスは本当に悔しかったし、かなり自分にムカつきました。情けない。
こうしてKoToRiの伸びきった鼻は見事にへし折られた訳ですが、基本情報を受けたら合格だろうが不合格だろうが次は応用を受けると決めていたので、全く手応えがなかった事もありこの完全敗北をバネに、また1からスタートを切るつもりで基本情報技術者試験が終わった後すぐに応用情報技術者の勉強を始めました。
今振り返ると、応用情報で合格ラインに乗せれたのはこの悔しすぎる経験によるところが大きかったと思います。
冒頭でも触れましたが、その後、高度試験である「プロジェクトマネージャ」と「ITストラテジスト」に独学一発合格しています。この記事で紹介する勉強法は、短時間で合格できるといった魔法のような勉強法ではないですがKoToRiのような凡人が、高度試験まで独学一発合格を勝ち取れたノウハウが詰まっています。
応用情報技術者試験に合格する勉強法
みなさんも検索でこの記事にたどり着いたと思いますが、KoToRiもネットで「応用情報 勉強法」や「応用情報 合格 方法」とか色々調べて色んな人が書いた記事を読み漁りました。その中には「1ヶ月の勉強で一発合格」だの「50時間の勉強で合格」だのドヤ顔で書かれている記事もありました。
実際に応用情報技術者試験を受けてみて分かりましたが
そんなわけねーから!!
社会人で働きながら1ヶ月勉強しただけで受かる人は、かなり頭の良い人だと思います。
ITパスポートに受かるくらいの知識しかないヒヨっこが たった1ヶ月勉強して受かるほど簡単な試験じゃありません。
断言します。
ヒヨっこはどうやって勉強してどんな戦略を立ててどんなマインドセットで応用情報技術者試験に臨むべきか、KoToRiがヒヨっこ代表として皆さんにお伝えしたいと思います。
ターゲットとしては、会社勤めのサラリーマンで家に帰れば子供から遊ぼう攻撃の被害を受け、ようやく子供が落ち着いたと思ったらもう22時をとっくに回っており、明日も早いしお風呂入って寝なきゃ!みたいな人です。
要するに土日どちらかしかまとまった勉強時間が取れない人を想定して書きます!
準備 ~過去問は必ず印刷!~
時間の限られた社会人は、勉強効率を重視したいところ。なるべく本番の試験と同じ環境を作って勉強をする必要があります。
そこで、IPAのサイトから過去問をダウンロードし紙に印刷してください。最低でも8回分は欲しいです。
会社のプリンタを内緒で利用できるのであれば、どんどん利用してください!
利用できない人はコンビニでも何でもいいです。
また、全て印刷するのが難しい場合は
午後の問題だけでも印刷してください。
本番の試験では問題は紙(冊子)で配られます。勉強の段階から紙に印刷された問題を解くという事に慣れておく必要があるのです。
ここでKoToRiの失敗談を話すと、
KoToRiは基本情報試験の勉強の時にiPadとApple Pencilをフル活用して勉強していました。今考えるとただのアホなのですが、コピー代をケチったのと最先端な自分に酔っていたのだと思います。本試験で配られた問題冊子をめくっては戻りめくっては戻りながら問題を解くのが想定外で非常に煩わしく集中力を欠き結果的にマークミスに繋がってしまったと思います。
なるべく本番と同じ環境を意識して勉強するようにしましょう。これをおろそかにするとマジで足元すくわれます。
勉強のスケジュール
勉強のスタートは早く切ろう
社会人は勉強時間があまり取れない分スタートは出来る限り早く切る必要があります。
これは運動会の100m走ではありません。よーいどんで全員一緒にスタートする必要はないのです。
未熟なヒヨっこは、どれだけ遅くとも3ヶ月前から勉強をスタートさせてください。
勉強期間配分は下記をイメージしてください。
午前対策:1ヶ月
午後対策:1ヶ月
最終調整:1ヶ月
もし4ヶ月前からスタートできるのであれば、
午前対策:1ヶ月
午後対策:2ヶ月
最終調整:1ヶ月
午前は1ヶ月で仕上げるつもりでいましょう。勉強時間はできる限り午後に振って下さい。
正直午前は、ちゃんと勉強すればどうとでもなります。
あくまで
応用情報の鬼門は午後だということを常に意識しましょう。
因みにKoToRiの場合は基本情報技術者試験が終わってから直ぐ勉強スタートしたので6ヶ月です!
午前対策2ヶ月
午後対策3ヶ月
最終調整1ヶ月
でした。
勉強時間を確保することを意識する
とはいえ、平日は会社もあり家に帰れば子供からの遊ぼう攻撃で勉強時間の確保がかなり難しいというのが現実です。
KoToRiも、もちろん6ヶ月みっちり勉強できたわけではありません。
しかしながら応用情報に受かりたいのであれば何かを犠牲にしてその代わりに勉強時間を確保するほかありません。
子供との時間、残業代、妻との信頼関係、恋人との時間。。。何かを犠牲にしなければ欲しいものは手に入らないのです。
覚悟を決めましょう。
因みにKoToRiの勉強時間はこんな感じでした。
平日:30~90分
通勤電車往復 30分
帰宅後もしくは帰宅前にファミレスで 60分(ごくたまに)
休日:2時間~6時間 土日どちらか
会社のある平日は通勤電車の中で往復30分ほど
会社が終わってからは残業も多く子供と戯れなければならなかったので調子いい時だけ30分から1時間ほど勉強しました。
メインは土日のどちらかで、図書館に行って勉強しました。幸い自宅から5分くらいの所に図書館があるのでメッチャ活用しました。
妻には「土日どちらかはKoToRiが子供の面倒見るから、残りの日は図書館に行かせてくれ!」と交渉し承諾を得ました。
ただKoToRiは気分にかなりムラがありやる時は6時間くらい勉強できるのですが、気分が乗らない時は土日どっちも勉強しなかったりしました。
しかし6ヶ月前から勉強をスタートしていたため、かなり余裕な時間配分をできたと思います。
KoToRiが、この項で一番伝えたいのは
勉強を習慣化しよう!
これです。
「脳に新しい知識をインプットする」という行為自体にもスポーツ等と同じで「上手い」「下手」などの概念が存在します。
普段勉強を全くしていないヒヨっこ共は最初から勉強できると思わないことです。野球だって初めから上手にプレーできる人はいません。でもやればやるほど勉強が上達するのです。スポーツは他人と容易に比較できるので自分が下手な事にすぐ気が付きます。でも勉強は自分との戦いです。勉強の過程は中々他人と比較することはできません。だから自分が勉強が下手な事に気づきづらいです。でも、やればやるほど覚えるスピードも速くなるし、問題文に隠れている重要なポイントを見極める着眼力も養われていきます。本当に継続は力なりなのです。
巷では「分散学習」と呼ぶそうですが、この分散学習が良いと科学的に説明しているページのリンクを張っておきます。
分散学習をしっかりと行うためにも勉強のスタートは早く切ってください。1日10分しかできなくてもいいのです。毎日続けることが大切です。
また絶対条件として、午前対策より午後対策を重視してください。何度も言いますが鬼門は午後です。午前の方が簡単だからと言って午前対策に逃げないで下さいね!
午前の対策と勉強法のコツ
他の人のブログとかは「とにかく過去問だけやれ」って書いてあると思うけど、ITパスポート受かっただけで粋がってたザコがただ闇雲に過去問やっても応用情報技術者試験は合格できません。何故なら応用の鬼門は記述式の午後だからです。(何度目)確かに午前で6割とるだけなら過去問丸暗記すればいいだけの話です。ITパスポートもその程度で受かるレベルの試験でした。しかし応用情報はレベルが違います。ヒヨっこがちょっと過去問こなしただけで受かるなんて思わないことです。
何故午前対策の項で、「午後は難しい」という話をしているのか!と思ったヒヨッ子もいると思います。理由は、
午前試験対策は、午後試験で1問でも多く正解するための勉強!
このマインドで臨んでほしいのです。
午後に関しては各分野の基本や前提といった上位レイヤーの知識と、それを応用する力が問われます。つまりちゃんと理解しちゃんと納得する必要があります。
その為にはやはり良質な解説が必要不可欠です。参考書を買いましょう。良質な解説はお金を出さないと手に入りません。ヒヨっこの脳みそには基礎からぶち込む必要があるのです。
私が非常に参考にした下記サイトの筆者もこういっておられます。
よく「過去問だけでいいのでは?」という人もいるけど、過去問の勉強だけでは関連する機能や仕組み、類似する機能や仕組みなどを体系的に学習することができず散発的な学習になってしまう。
学習の結果を一枚の絵を描くことに例えれば、過去問方式は、いわばモザイクの一つ一つに色を塗っていき最終的に描かれる絵の全体像がわかるというような感じといえば分かりやすい。それに対して体型付けての学習は、下書きし、実際にラインを引き、そして色をつけるというように全体的に順番に仕上げる方法だと思う。
引用元:応用情報技術者試験の勉強法まとめ
この言葉への納得感はハンパなかったです。
という事でKoToRiが使った参考書を紹介します。
カバーなくなりました。
iTECの「応用情報・高度共通 午前試験対策」です。
各項目ごとに試験で問われる知識が「学習のポイント」として解説されてあり「理解度チェック」で自分の理解度を測り、ポイントを押さえた例題と解説により知識として定着させるという良い構成になっています。電車でも学習しやすく満員電車でも構わず勉強していました。
応用情報技術者試験はかなり幅広い知識が必要になります。この参考書は各分野のポイントが本当に上手いこと解説にまとめられており一周読み込んで理解度チェックや問題をしっかりやれば、それだけで午前6割とれるようになると思います。
実際にkotoriもこの参考書読破した後は午前の過去問で6割切ったことはありません。
加えて、応用情報技術者試験のポイントを体系的に学習できるため
午後試験に対応するための基礎知識を養うことができます!
そうなると、後々の午後試験対策が非常に効率的に行えます。
ただ闇雲に午前の過去問をやっただけでは基礎知識は身に付かないです。分かった気になっても、実際それは問題文と答えを暗記しているだけに過ぎないのです。
この参考書は基礎知識を学習するためには非常に優秀です。解説の質がかなり高く、KoToRiもこの参考書を最初に学習したから午後の対策がスムーズにできたと思います。
とにかくこの参考書を解説も含め最初に読破してから応用情報技術者試験ドットコムで通勤時間や通学時間に過去問をひたすらトライしていけば知識がどんどん定着していくと思います。
とはいえ文系のヒヨッこ達はガッチガチの計算問題は見た瞬間ゲロ吐くと思います。この参考書でいうと第1章の基礎理論です。
この章だけ難易度がメチャ高くヒヨっこ達にはちょっと厳しいかもしれません。2進数の変換だけ押さえて、あとは捨てても大丈夫です。
2進数は午後の選択分野「組み込みシステム」や「ネットワーク」など幅広く利用されてたりするので、これだけは何とか覚えてください。それ以外は一旦捨てましょう。午前試験は6割超えれば良いのです。
過去問への着手
午前は参考書を読破したら、過去問を実際に時間を測ってトライしてみましょう。しっかり参考書を読破できていれば正解率6割を超えてくると思います。間違った問題は確実に見直しをして下さい。見直しをしないのは愚の骨頂です。見直しは1番の成長ポイントです。
同じ要領で過去問を4回分くらいやってみてください!点数が7割以上で安定してくると思います。だって約5割は昔に出た問題の流用なんだから!安定しなければ安定するまで参考書を見返しながら過去問を遡って解いて下さい。
直近2回分の過去問は手を付けないでとっておこう
あと大事なことなんですが、直近2回分は手をつけないでとっておきましょう。
下記ページによると、午前試験において直近2回分からの問題流用は無いそうです。
この直近2回分の過去問は「最終調整」フェーズで有効的に活用します。
分からない問題も直ぐ諦めない
分からない問題も諦めないで下さい!選択肢の中から仲間外れを見つけましょう。
例えばこの問題、
文系ヒヨッこ諸君じゃ到底太刀打ちできない問題です。問題文全てが意味不明ですね。でも選択肢を比べると何かが見えてくるのです!
そう、選択肢は全て「12」で始まっていて3桁目だけ違います。そこに正解のカギが隠されているわけです。
「非終端記号<A>から生成される文字列はどれか」と書いてあり、<A>::=<R0>という記述がありますから何となくですが3桁目は<R0>の0|3|6|9が入りそうです。
そしてこれに該当するのはアのみです。
従って何となくアが正解なんじゃないかと導き出せるわけですね。
午前も問題文を注意深く読むと色々な気づきがあります。
諦めたらそこで試合終了なのです!
午前対策のまとめ
参考書で得た知識で過去問をこなしつつ、間違えた問題をしっかり復習していけば午前は完全に仕上がると思います。安定して7割以上取れるようになれば対策としては十分です。あとは覚えた知識を忘れてしまわないよう空き時間に応用情報技術者試験ドットコムを回しましょう。その際も直近2回分は手をつけないようにします。
午前試験対策のポイント
約5割の問題は過去問の流用
直近2回分からの過去問の流用は無い
分からない問題も直ぐ諦めず正解への手がかりを見つける
午前試験対策は、午後試験で1問でも多く正解するための勉強!
午後の対策と勉強法のコツ
ぶっちゃけ午前試験は過去問丸暗記でも普通に6割取れます。でも午後試験には通用しません。なので午前試験の勉強で、各分野の基礎を頭に入れる必要がありました。
午後はこの基礎をさらに深掘りする分野を選択することから始めましょう。
午後は選択式で、必須の「情報セキュリティ」と下記10分野から4つ選択することになります。
巷ではこの選択問題を国語問題と技術系問題に分類します。文系の人でも応用情報に合格しました。みたいな記事をよく見ると思います。文系の人でも選択しやすい問題を選別するという意味も大きいのだと思います。
では選択問題を国語問題と技術系問題で分類してみましょう!
経営戦略 | 国語問題 |
---|---|
プログラミング | 技術系問題 |
システムアーキテクチャ | 技術系問題 |
ネットワーク | 技術系問題 |
データベース | 技術系問題 |
組み込みシステム開発 | 技術系問題 |
情報システム開発 | 技術系問題 |
プロジェクトマネジメント | 国語問題 |
サービスマネジメント | 国語問題 |
システム監査 | 国語問題 |
この中で巷に言われている国語問題が
- 経営戦略
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- システム監査
の4つです。
多分ヒヨっ子諸君は「技術系は難しいっていうし全部国語問題でいこうかな」とか考えてるんじゃないですか?
言っておきますけど
国語問題は周りが言ってるほど簡単じゃないからね?
午後試験の問題で要求されるのは
- 問題のテーマになっている単語や考え方に関する知識
- 長文読解力
- 記述式への慣れ
です。
知識があって、初めて国語の問題として捉えることができるのです。言ってしまえば知識さえあれば技術系の問題だって国語の問題になります!まず問題選びの段階で国語系、技術系の先入観は外しておきましょう。
午後試験は7分野ほど対策しておこう!
え?4分野でいいんじゃないの?という声が聞こえてきそうですが。
実際に試験を受けて、自信を持って言える事は
午後試験で1番重要なのは『難しい問題を如何に回避するか』
です!
その年によって各分野ごとの難易度や問われるテーマが違います。
どんなテーマが来ても大丈夫なくらい幅広い知識を網羅することは実質不可能と考えると、全く知らないテーマや苦手なテーマの問題が出題されることは大いにあります。
そして、そのようなテーマは0点になる可能性も十分に考えられるのです。6割という合格ラインは簡単に見えて非常に難しいのです。
午前試験は6割取れれば全員合格ですが、午後試験は受験者の中の上位約25%(応用情報技術者試験の合格率)に入らなければ合格とはなりません。午後試験は、その上位25%が合格となるように配点が調整されます。
つまり、受験者の回答を見てから解答を作成するのです
午後試験は他の受験者との戦いなのです。
選択した分野で一つでもゴミのような点数をとってしまった場合は、合格は厳しくなることが予想されます。
負ける戦は徹底的に避けましょう。
その為に選択できる問題は出来るだけ沢山持っていたほうがいいということなのです。
かくゆうKoToRiも最初は国語問題オンリーで行こうと決めていました。
しかし実際の試験形式で模擬をしてみた時、経営戦略、PM、SM、システム監査を選択し3~4割しか正解できませんでした。
これはマズイと思い他の分野も少し対策したうえで、DBや組み込みを解いてみると、組み合わせによっては7割ほど得点できており合格ラインに達していたのです。その経験から7分野に関して過去問8回分やって準備しました。
この選択問題で選択をミスすると致命傷となりますので、感度を上げて簡単な問題を選別することが午後では最も大切です!
午後試験対策の参考書はiTEC「午後問題の重点対策」1択!
いろんなサイトでオススメされてるのでご存知かもしれませんが、午後試験対策はiTEC「午後問題の重点対策」が本当にオススメです。
問題から回答を導き出すプロセスがかなり詳細に書かれており、どのように午後試験に立ち向かえばいいかが体系的に学べます。午前試験の対策で基礎知識が頭に入っていれば技術系の問題も分かる問題はあると思うので、どの問題を選択候補とするかはこの参考書で各分野2,3問解いて解説をじっくり読んで決めて下さい。どの分野が自分に合っているのか時間をかけて見極めて下さい。
おすすめの選択問題 午後試験
KoToRiは以下の7分野を午後対策として勉強し本番に臨みました。
経営戦略 | 国語問題 |
---|---|
データベース | 技術系問題 |
組み込みシステム開発 | 技術系問題 |
情報システム開発 | 技術系問題 |
プロジェクトマネジメント | 国語問題 |
サービスマネジメント | 国語問題 |
システム監査 | 国語問題 |
実際に試験で選択したのは下記になります。
データベース | 技術系問題 |
---|---|
組み込みシステム開発 | 技術系問題 |
プロジェクトマネジメント | 国語問題 |
システム監査 | 国語問題 |
恐らくこの選択以外のパターンだと6割超えれなかったと思います。
そのくらい問題選びは重要です。
なんだかんだ言っても国語問題の下記は選択肢に入れやすいです。
ただ、国語問題はKoToRiの感覚ですが難易度のムラが超激しいです。
9割とれる問題もあれば、1問しか正解できない問題もあります。
問われているテーマに関して知識がしっかりあれば高い正解率となります。
対して技術系は下記です。
データベース | 技術系問題 |
---|---|
組み込みシステム開発 | 技術系問題 |
情報システム開発 | 技術系問題 |
KoToRiが何故この7分野で対策し勉強したのか、それぞれの分野について簡単に解説していきます。また本番試験で「このテーマだったら回避する」「知っているテーマだったら積極的に選択する」などの戦略も紹介します。本番試験で迷わないように予め問題選択のシナリオを頭に入れておくことは非常に重要です!
経営戦略
経理関係の計算が得意だったり貸借対照表やキャッシュフロー計算書が読める人にとっては、難易度が下がると思います。(KoToRiは苦手)
もし問題文に貸借対照表やキャッシュフロー計算書が出ていなかったら完全国語問題となり問われているテーマに関する知識があれば積極的に選択していけます。
●KoToRiの取った戦略
貸借対照表やキャッシュフロー計算書が出てこなかった場合は選択
それ以外は回避
プロジェクトマネジメント
PMBOKをしっかり理解している人はある程度どんな問題が来ても対応できそうですが、KoToRiはPMBOK関係が超苦手でした。全く頭に入ってこない。
国語問題なので、問われているテーマについて知識があれば積極的に選択できると思いますが、全体的に難易度が高い印象があります。
●KoToRiの取った戦略
問われているテーマについて知っていれば選択候補
知らなければ回避
サービスマネジメント
押さえるポイントとしては稼働率の計算くらいでしょうか。プロジェクトマネジメントと比べ難易度が低く感じました。この分野が1番国語っぽいと思います。が、29年秋期は今まで出題されたことの無いような問題が出てきました。
●KoToRiの取った戦略
問われているテーマについて知っていれば選択
システム監査
押さえるキーワードとしては、「監査調書」「監査証拠」「改善勧告」。あとは参考書でひたすら問題を解けばある程度は国語の問題になります。ただ、権限を誰に付与するとか結構難しくて過去問やってもイマイチ得点が伸びなかったので極力避ける方向で考えていました。
●KoToRiの取った戦略
他の問題の難易度が高い場合の逃げ道
データベース
ほぼER図の穴埋めとSQL文の穴埋めが出題されると思っていいでしょう。パターンさえ覚えてしまえばデータベース素人でも5割くらいは正解できると思いますが、普段の業務でデータベースに触れない人は「これが正解だー」という自信を中々持てないので難しいところ。候補に入れる場合は最低限のお作法は覚えておきましょう。
- COUNT(*)なのかSUM(列名)なのか
- GROUP BYの後はSELECT句に指定した項目のうち、集合関数以外の項目をカンマ区切りで全部指定
- ORDER BY 列名 DESC(or ASC) DESCが大きい順、ASCが小さい順
- WHERE ○○ (~) みたいな感じだったら○○はEXISTS(綴り注意)
- ONがきたらLEFT OUTER JOIN(INNER JOIN)
- 列名=NULLじゃなくて列名 IS NULL
- CREATE TABLE
- PRIMARY KEY
- FOREIGN KEY
- REFERENCES
●KoToRiの取った戦略
SQLの穴埋めが解けそうだったら選択候補
組み込みシステム開発
押さえるべきポイントは周波数の計算。○○GHzとか○○MHzとか。それ以外は国語の問題というか問題文の中の流れ図にまんま答え書いてあったりします。参考書で是非何問か解いてみてください。強力な戦力になってくれると思います。ただ、LEDの点灯関係などの2進数を扱うテーマの場合はKoToRiは得点が下がりました。でも2進数もへっちゃらな人はかなりイイと思います。
●KoToRiの取った戦略
2進数を扱う系でなければ選択
情報システム開発
データベースのSQLが無いバージョンと思ってもらえればいいと思います。クラス図の穴埋め問題が出るのですがデータベースのER図の前提知識があればすんなり理解できるでしょう。あとはシーケンス図の穴埋めが出ます。これがなかなか難しいです。
問題によって難易度にかなり差があると感じました。簡単な問題は凄く簡単です。そこをうまく見極めることが出来れば貴重な得点源になると思います。ただ、29年秋期は見たことのないテーマの問題だったため回避しました。
●KoToRiの取った戦略
シーケンス図の穴埋めがやたら多い場合は回避
解けそうであれば積極選択
ネットワーク
KoToRiは対策しませんでしたが、ネットワークも前提知識がしっかりあれば解きやすいようです。ただ覚えることは沢山あるし2進数も扱う必要があるためKoToRiは断念しました。午前問題などでネットワークが解きやすいと感じた人は是非対策しましょう。ただ、29年度秋期はかなり難しい問題だったようです。
午後試験対策のコツ
選択候補の7分野が決まったら、その分野の「午後試験対策」の問題を全部やりましょう。間違えた問題も合っていた問題も解説はしっかり読み込みましょう。この参考書は解説が本当に良質です。午後試験で問われそうなポイントやお作法など有益な情報がいっぱい載ってます。問題を解く時間より、見直しに沢山時間を掛けましょう。
また、
問題を解く時は絶対に25分の時間を測ってください。
「午後試験対策」が一通り終わったら、紙に印刷した過去問を直近2回を除いて6~8回分こなしてください。「午後試験対策」に載っていない過去問にかんしては良質な解説はありません。分からない部分は頑張ってググるしかないです。しかし数をこなせばこなすほど午後試験に慣れていきます。問題文で着目するべきポイントや伏線などが見えるようになってきますので無心でこなしましょう。
その時に意識してほしいのが、
最初の2分で問題の難易度を見極める
です。
本番の試験時間は150分です。
1問25分で解いたとすると25×5=125分。
残りの25分です。
最初の10分でどの問題を選択するかを見極め、最後の15分で見直しをするのが一般的な時間配分になります。
この「最初の10分でどの問題を選択するかを見極める」が合否を左右する重要な選択となります。
問題選びを失敗しないためにも普段から問題の難易度を見極める練習をしておきましょう。
また、問題を選択する上での判断基準を自分の中にハッキリ持っておきましょう。
上で書いている「KoToRiの取った戦略」のような形で「○○系の問題がでたら選択する」「計算問題が多かったら回避する」など本番でアタフタしないためにも自分の基準を確立しておきましょう!
午後試験の解き方
問題文から読むか、設問から読むか
1問解くのは25分を目安とします。その内訳の話をしたいと思います。
唯一、「午後試験の重点対策」に書かれていた事で個人的に反対だと思った事は「先に設問を読んでから、関連する項目が書かれている問題文を読み回答する」という部分です。
KoToRiもやってみたのですが、「他に根拠があるんじゃないか」「重要な記述を見落としてるんじゃないか」などと不安になり逆に上手く解けませんでした。なので最も効率が悪い方法だと思いますが、KoToRiは問題文を頭からケツまで一語一句逃さず全部読んでから設問に回答しました。こうすることで先に挙げた不安は払拭され問題に集中できるのです。ただメチャクチャ疲れます。それぞれに合った方法を見つけてください。
午後試験の回答のコツ
一応午後試験は選択式とはいえ、正解は1つになるように工夫されているはずです。
ということは前提条件として
解答の根拠は必ず問題文にあります
つまり基本的には根拠のない解答は不正解となります。よって斜め上な回答やチャレンジングな回答は控えて出来る限り回答の根拠を探しましょう。
そして、どうしてもこれといった根拠が無い場合は、
超当たり前の回答を心掛けましょう
過去問をこなせばわかってくると思うのですが、当たり前すぎて回答にならないと思うような事が正解だったりします。チャレンジングな回答をしそうになったら堪えて当たり前の回答を心掛けてください。部分点も貰えるかもしれません。
午後対策のまとめ
鬼門は午後試験です。他の人よりいい得点をとるために!上位25%以内に入るために万全の準備をしましょう。
午後試験対策のポイント
問題の難易度を見極める目を養おう
選択問題は何個選択するのかを必ず確認する
答えの根拠は必ず問題文にある=チャレンジングな回答は控えよう
分からなければ至極当たり前の回答を心掛けよう
最終調整
試験1ヶ月まえになったら最終調整に入ります。
ここで直近2回分の過去問の出番です。
本当の試験形式で直近1回分の午前問題と午後問題を解きましょう
時間もきっちり150分+150分測って下さい。
これで合格ラインを超えて入れば合格は射程圏内です。
不合格であれば、まだ勉強が足りないということを気づけます。
問題は印刷して下さい。午前は最悪印刷しなくても大丈夫ですが、問題は紙の冊子で渡されて計算問題のメモなどもその冊子の空きスペースを使わなければいけないという事は頭にしっかり入れておいて下さい。
できれば午後は絶対に紙に印刷して解いて下さい。
勿体無いからといって問題文に線を引かないとかも無しです。線などは消しゴムで消して何回も使うのです!
本番とのギャップは少しでも解消しておく必要があります。本番では問題冊子をめくっては戻しめくっては戻しながら問題を解いていかなければいけません。これに慣れておかないと、本番で集中力が途切れます。
そして15日前くらいにもう1回分の過去問を本番形式でもう一度解きます。
ここで6割超えないと本番かなり厳しいです。6割超えた人も、感覚が鈍らないようにひたすら午後の問題を解いてください。
特にセキュリティは必須となるので、どんな問題がきても8割くらい取れるよう対策して下さい。
精神的なお話
試験は緊張しますよね。でも緊張してたらベストパフォーマンスは出せません。
脳の一時記憶領域が形のない不安でいっぱいになってしまい、問題文が頭に入ってこなかったり、集中できなかったりするようです。
この項目では試験に臨むためのマインドセットについてお話ししたいと思います。
緊張がなければ、普段の実力を出す事ができ、模擬試験などで合格点を取っていた人は受かると思います。
しかし、試験では誰でも緊張します。
緊張するとパフォーマンスは低下します。
考えなければいけないのは、
どうしたら本番で緊張せずにいられるか
緊張する事を織り込んで自分を仕上げる
です。
何事も初めての体験をする時に緊張しますよね。なのであらかじめ本番の環境に極力似せて勉強する必要があるのです。紙に印刷するのもそう言った理屈ですね。
もう一つは、受からなかったらどうしよう。。などの言いようのない不安です。
どうもこうもありません。受からなかった場合をシミュレーションしましょう。
受からなかった場合のメリット、デメリットを紙に書いて下さい。紙にアウトプットするのが大事です。
KoToRiの場合は
- 基本情報も落ちてカッコ悪い
- 給料上がらない
- 子供と目一杯遊べない
- ここ一年の勉強がパー
- また半年勉強しなければいけない
など書きました。デメリットしかないですね笑
落ちたらこれらの不利益を被ることを納得した上で試験に臨みましょう。
腹の底から納得しましょう!少なくとも言いようのない不安から、何を不安に感じてるのかが分かり緊張度合いも幾分かマシになります。
そして本番前には、過去に自分がやってきた問題やノートなどを見返して自信を持って下さい。
こんなにやってきたもんな、この勉強辛かったな、など
前日などはいつもと違ったことは控えて下さい。例えばコトリは基本情報技術者試験の時に、甘いものが頭の回転にいい!という情報をもとに、当日の朝飯と昼飯を大量のチョコレートにしました!
なんの意味もないです。甘いもの食べるより普段通りの生活を送り少しでも緊張を無くした方がいいパフォーマンスが出せます。
試験時間になった時に、2時間以上起きてる状態になるように起床しましょう。
そして夜は早く寝ましょう!間違っても睡眠薬など飲まないで下さい。
模擬試験や擬似テストなどで合格ラインを安定的に超えてるのであれば、緊張しない対策を心がけましょう!
あくまで緊張をいかに和らげ普段通りのパフォーマンスを出せるかを考えて下さい。
緊張を折り込むため、午後は8割の得点を目指して勉強して下さい。
まとめ
色々と書きましたが、良い参考書と印刷した過去問を使ってしっかり勉強すればヒヨっ子諸君も十分に太刀打ちできる試験だと思います。30年度 春期を受験するつもりの方は頑張ってください!!
午前試験対策ポイントのおさらい
- 基礎理論は2進数以外捨ててもOK!
- 約5割の問題は過去問の流用!
- 直近2回分からの過去問の流用は無い!
- 分からない問題も直ぐ諦めず正解への手がかりを見つける!
- 午前試験対策は、午後試験で1問でも多く正解するための勉強!
- 参考書は「応用情報・高度共通 午前試験対策」1択
午後試験対策ポイントのおさらい
- 過去問は紙に印刷して解こう
- 7分野は対策しよう
- 問題の難易度を素早く判断できる目を鍛えよう!勝てない戦いは徹底的に避ける!
- 7分野のうちどれを選択するか、自分なりに戦略を立てよう!
- 答えの根拠は必ず問題文にある=チャレンジングな回答は控えよう!
- 分からなければ至極当たり前の回答を心掛けよう!
- 上位25%以内に食い込むために8割正解を目指して勉強しよう!
- 参考書は「午後問題の重点対策」1択
精神面のポイントのおさらい
- 落ちた場合のデメリットを紙に書いて見える化しよう!そして覚悟を決めよう!
- 試験前は今まで積み上げてきたノートやルーズリーフなどを振り返り自信を持とう!
- 試験前日や試験当日は、いつもと違う事をするのはやめよう!
皆さんの合格を祈ってます!
もしこの記事を読んでいただいた方で応用情報技術者試験に合格された方は、コメントに合格報告をいただけると嬉しいです♪